調査研究用漁具・器機類一覧

4.調査研究用 四つ手網、タモ網、投網、サデ網
4-1 WB式 四つ手網
WB式 四つ手網操業図
■漁法概要  操作図 「四つ手網」とは一そうの船を使用するか、または、まったく用いないで、方形の網を水中に敷設し、その上に魚を集めるか、又は網の上に来るのを待ち、網の四隅を引き上げ、タモ網で取り上げて捕獲する漁業を言う。 主として河川または河口に於いて操業する小規模な漁業で、資材費が安く手軽に操業できる。  日本の竹ざおを十字に組み、わん曲させてそれぞれの竹の先の先端を正方形の網の四隅に結着し、これをもう一本の竹ざおの先端につけて 、てこを利用し、又はロープ等によって上下運動ができるようにしたものである。(上図参照)網の大きさは、一辺が2〜5mほどで、目合は対象魚によって異なる。
4-2 WB式 タモ網
■河川・ダム湖 ヤツメウナギ科、コイ科、ドジョウ科、ハゼ科等の川岸植物帯、沈水植物帯、河床の石の下の底生魚や砂・泥に潜っている比較的小さな魚類の捕獲に有効であり、一般にタモ網による採取では最も種数を揃えることが可能で、魚類相の把握に不可欠である。また、稚魚の捕獲にも適している。

調査には以下の条件に合うようなタモ網を使用するのがよい。
河床・河岸に対して隙間なく固定できるような左写真のように先端が直線状のものを使用する。
網目は、シマドジョウの幼魚等がすり抜けない網目とする。
(ナイロン メッシュ#1800等)
袋網の長さはタモ網の口の長さの約1,5〜2倍程度とする。
フレームサイズ、柄の長さ、網目などの違う種類のものを各種取り揃えて、現地の状況に応じて使い分けるようにする。

 使用に当っては、タモ網の先端を水底に対して隙間がないように固定して、上流側から足で追い込むようにする。河岸部では重荷植物のあるところを中心に行い、オーバーハングしている場所はできるだけ奥までタモ網を入れるようにする。また、河床部では浮き石河床の下流側にセットし、浮き石をどかしながら魚を追い込んだり、泥や砂を表面から数センチの厚さで剥ぎ取り、泥や砂の中の魚をよく探すようにすると良い。 なお、タモ網使用にあたっては以下の点に留意をする。

  ●投網と併用する場合は、投網による捕獲が終了してから使用する。
  ●必ず下流から上流へ向かって捕獲する。

 ダム湖に於いてのタモ網の調査は、魚類調査に熟練した者が原則として2人で30分以上(1人の場合は1時間以上)行うるタモ網は努力量に比例した成果がえられるので、十分に行うこと。 タモ網による捕獲を実施した調査箇所ごとに網経、調査人などを記録する。  

※タモ網特注の場合は、網目合と柄の長さ・材質(竹・アルミ・FRP等)をご指定ください。
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